とも愛してるー! と蒼ちゃんが後ろからあたしの唇にちゅっと口づけた。


「そ、蒼ちゃん!」

「えへへっ、お酒買ってきたからねえ」


もう酔っちゃったの?


天然で唇にキスしてくるんだから。


でも、小さい頃は親の前でもちゅーなんて当たり前にやってきたから、別に嫌でもなんでもないけど。


でも、少しだけドキドキしている。


この間、『男』の顔をした蒼ちゃんを見てしまったから。


思い出す度にいまだに体の芯が少しだけジワリと熱くなるのを感じる。


「とも、ちょっと焦げ臭い」


冷蔵庫に大量の缶を閉まっている蒼ちゃんが口を開いた。


「え?」


ふと手元を見ると、鍋の油の中で黒くなっている物体…………。



「あーっ! こ、焦げたあーっ!!」


あたしは慌てて鍋から黒い物体から取り出した。