今日月のものが来て、冬だからかいつも以上に体が怠くて腹痛がひどいのは事実だ。あたしはもともと生理痛が重い。今も、さっき蒼ちゃんが鍋にしようと言ってくれたことに感謝するくらいには怠い。ムニエルなんてとても作れる状態じゃないからだ。


でも、一週間も触らないでというのは一種の賭けに出たのだ。あたしは、生理痛は長くても三日ほどで収まる。一週間も続くなんてありえない。あたしは自分を試したのだ。


一週間も蒼ちゃんに触れられない。それは今までなかったことだ。手を繋いだり一緒に寝たり、毎日何かしらのスキンシップを取ってきたあたしが耐えられるのか。


なんでこんなことを、と聞かれてもうまくは説明できない。ただ、自分は蒼ちゃんに甘えすぎだと思ったからだ。触ってくるのは大概蒼ちゃんからだけど、あたしはそれをほぼ抵抗せずに受け入れている。これでは一週間触れなくなったらあたしはどうなってしまうのかと思った。これではいけないと思った。


蒼ちゃんに触れられれば、あたしは否応なく受け入れてしまう。だから、あたしは蒼ちゃんにお触り禁止令を出してまで触らないことを約束させた。蒼ちゃんにお願いした形だけど、本当はあたしが自ら蒼ちゃんに触れないようにするものだったのだ。


今回の重い生理痛は、嬉しくないけどその役目としてはいいものであった。本当ならば今すぐにでもベッドに潜り込みたいほどの下っ腹の痛みにまさか感謝する日が来るとは。