これからのことに胸を踊らせながら外を見ていると、見知った顔の少女が歩いているのが見えた。

しおり「あれ…望月巡察!…あの…あの女の子って…」

望月巡察は私の声に反応し、パトカーをとめた。とまったパトカーに気づいたのか、少女はこちらへ走ってきた。

佐久間「…お姉…さん…?」

私のことに気がついたのか、その少女…佐久間ちゃんは、驚きを隠せないのだろうか、今にも目が飛び出そうなくらいだった。

しおり「久しぶり!佐久間ちゃんっ」

私はすぐさまパトカーから降りて、佐久間ちゃんのもとへとむかった。

佐久間「お姉さん…お姉さんっっ!」

私は、力強く抱きついてきた佐久間ちゃんに応えるように、力いっぱい彼女を抱きしめた。

佐久間「お姉さん…見ないうちに可愛くなって…管理人さんには勿体無いよ…ほんと…って一週間だけどね(笑)」

と、あの意地悪さが混じった笑顔で言った。そう言うとすぐに涙ぐんで、

佐久間「おかえり…待ってたよ…望月巡察も管理人さんも…待ってたよ…お姉さんのこと…」

いつの間にかパトカーから出てきていた望月巡察も

望月巡察「あぁ…。早く須賀君のところへ行こう。丁度いい、佐久間も乗ってけ。」

佐久間「げっ…私もなの?」

望月巡察「ごちゃごちゃ言うな…ったく…今日は皆が揃うんだから…ついてこい。」

佐久間「…わかったよ…お姉さん!早く行こう!」

すっかり仲のよくなった2人を見て心を和ませながら、私たちは屋敷へとむかった。