「んー...じゃあ俺は長谷部かな」

「げっ長谷部!?」


長谷部 陸斗(はせべ りくと)

同じクラス

夏希と仲がいい...多分



「私、長谷部苦手なんだけど!!」

「は?なんでだよ」


なんでって...

言われても


「やっぱいいよ」

特に思い付かない理由


「嫌だったら誘わないぞ?」

「ううん、ぜんっぜん平気!!」



手を横にブンブン振っておく

話さなきゃいいんだし、


てか関わらなきゃいいのよ!!



「ふぅ...明日誘っておく」

「りょーかい、じゃあ俺も」



夏祭りか...

ヤバい...


楽しみになってきた!


「夏希っ!」

「なに?」


「制服どうしてくれんの?」

今さらだけどスッゴい濡れてることに気がつく

マジの方の倍返しだよ、これ



「走ってたら乾くだろ」

「んな適当な!」


これで走ったらアホだよね

大丈夫、私はアホじゃない!!



「よーいどんっ」

夏希の一言に動く体、


あ、

「もっと走れーー」


...もういいもん

「乾かしてやるよーー!!!」



濡れた髪を風になびかしながら

夏希を追いかけた