光太side



君と帰るのが

俺たちの日課。


好きな人が出来たなんて

君から聞いたことがない。


彼氏が出来たなんて

今まで聞いたことがない。


もしかしたら

君も俺のことが好きなのかも。

なんて


甘い考えが

俺の心に芽生えていた。


そんなときに

君は思いがけないことを言う。


いつもの夕暮れの帰り道。

二人で近すぎる距離で歩きながら

君の笑顔を見て

疲れた心を癒していたとき


君は

俺が好きな笑顔を浮かべて








「光太、あたしね…彼氏が出来たよ!」





憎らしい言葉を吐いた。