困った詩織は秀一を見た。

が、目があった秀一は何も言わずそっぽを向いた。

えっ無視ですか

秀一の態度に詩織は唖然とした。

仮にも彼女が来たというのに一言も話さない。

それが彼氏の態度か。

雅也は不思議そうに詩織を見つめていた。

その態度から詩織は、秀一が自分とつき合っている事を誰にも話していないのだと悟った。

「何でもない」

私って一体何なの

むなしくなりながら詩織は自分の席に戻った。