君の王子様になるために



「弥生ちゃん、俺な…ってどうしたん!?」




泣いてるっ!



あの弥生ちゃんが泣いてるっ!



気が強くて、大抵のことは笑ってる
あの王子様の弥生ちゃんがぁっ!!




「えぇっどうしたんホンマ!!」




「…~~っ……」


「えっなんて?」





俯いて涙を隠している彼女に近づくと、思いっきり耳を引っ張られた。




「いっ痛いっ!」


「~~うるさい! あんたのせいじゃ、ボケッ!!」




そっちがうるさっ!



て、えっ…俺のせい?




なんで?