君の王子様になるために



「好きやから、絶対失いたくないってあの時思った」



彼女は何かを吹っ切ったみたいな表情で…。



「ホンマはずっとフラれるのが怖くて

何にも見ないようにしてただけやったの。



でも自分が思ってること言ってスッキリした!」





うんみんなが知ってるいつもの元気な小林ちゃんや。




一軒の家の前で彼女が止まった。



ここが家らしい。




それじゃあ、と言おうと思ったら…。




「姫くんも思ってるだけじゃ何も変わらんよっ」



「えっ?」




なんのこと言われてるか分からず
ポカンとすると小林ちゃんに笑われた。