君の王子様になるために



「姫くん、ありがとう」



何だかんだで、小林ちゃんを送ってる俺。



斉藤がまだバイトやから仕方ないけど。




この彼女との温度差はなんやろ?





「いや、俺なんもしてないし…」



えぇ、今日1ミリもなんもしてへんから。




「そんなことないよ! 話聞いてくれてすごい助かったもん」




やっぱ、今日は役にたってないんやね…。



いや、えぇんよ。



そんな幸せそうな顔してくれただけで救われるし。