君の王子様になるために



振り返った彼女の顔はオレンジに染まっていた。



きっと今、俺の顔もオレンジ色やわ。





「どうしたん、何してんの?」




彼女が不機嫌なのも忘れて、俺は普通に話しかけた。




今日は一緒に帰る日じゃない。



光ちゃんでも待ってんのかな?



それだけを考えて…。





でも彼女の視線は俺の隣りの小林ちゃん。