【完】初恋あめ。

『きゃぁっ!瀬川くぅ~ん。ねぇねぇっ。野村ひよみ知ってるぅ~?ウザくなぁ~い?』





イラッ。





何?さっきとの口調の違い。




『ねぇ~?瀬川くぅん?聞いてるぅ~?』



「……あのさぁ。」



え?



今の低い声、瀬川くん…?



こ、こ、怖い…。




「人の悪口言って何が楽しいわけ?野村がモテるから嫉妬してるんだろ?野村に謝れよ。分かったか?」




えっ…。



わたしのこと、そんな風に言ってくれるの…?




『うゎぁん。怖いよぉ。謝るからぁ~。』



あなたも、ある意味怖いけど…。




「苛めとか、もしやってるなら、やめろよ。そんなことしたら、悪いけど、坂下にバラすから。」



『えぇっ!!それゎやめてぇ!苛めなんかしてないからぁ!』




苛めしてない、って言いながら、焦って、やめてよぉって何だよ…




「もう5時なるからさ、帰りな。」




そう言うと、その女子は帰っていった




ホッ…





瀬川くんのイケメンパワー的なのって、すごいな…



と、どうでもいいところに感心していた。