「席つけ~」


先生だ。先生は、男性で、まあ25歳くらい?けっこう若そう。

「おい、野村。お前だけだぞ。立ってるの」


先生が若干睨み顔で私に言う。




え?ほんとだ…うそ……



『俺が格好いいから見とれてたのは分かるけど、早く席つけ~(笑)』


『『『ぎゃははははは!』』』


クラスの皆の笑い声が響く。


んなわけないでしょっ!とツッコミたかったが、そこは抑えた。



違うのにー…



うるさい先生だな…席つこ。


お。らっきー!!窓側の1番後ろだ。


ここなら寝てもばれない!特等席だ。


あ、そーだ!隣の子は誰だろう。



………まじか。


その、わたしの隣に座っていたのは、


瀬川 隼人[せがわ はやと]。 


わたしの、初恋の相手。・・・というか今も好きだったりする。


小学生の5年生くらいまでは、仲良かったんだけど……


6年生…だったかな。


急に避けられるようになったの。


はあ。………隣か。


緊張して、寝るにも寝れないや…


ぱちっ。




!!!???


目が合った。


…び、びっくりした。



ぱっちりとした二重のたれ目が、私の心をときめかせる。



格好いいー……




そう思って少しじーっと見ていると、すぐにふいっと視線を戻された。  


あ。やっぱ……避けられる。



じろじろ見るなって感じだよね、まあ。