その日の夜。





私は、あることを考えていた__。




斜め前の家に、中学生が引っ越して




来たとお母さんが言ってたんだっ。




誰だろう?




先輩かなぁ。




挨拶に来たのは、親だけらしいし。




私も会ってないから、ちょっと気になるんだよねっ。




聞いてみよっかな?




「ひよみー!」




お母さんだ。




「なーにー?」



「斜め前の家の、野村さん家に、これ届けて来てくれない?」




へ?




野村さん…?




「わかった~、ていうか、野村さんって、引っ越してきた人?」




「そうよ~」




ま、まさかね。




野村さんって…




う、うん。まさか…




野村 直樹くんじゃ…




ないよね?




もしそそうだったら、野村くん教えてくれるよね…。




……いや。人見知りだし、言わないか。




「結構暗いから早めに頼むねー」



ええぇ…





「はぁい~…」




まあ、誰か分かるし、行くか…。