「ママだったら綺麗だし……うーん誰かなぁ……阿斗でいいんじゃない!」


「やだ! それってあれでしょう? 蜀を滅ぼす原因になった赤ちゃんじゃない!」


二人は顔を見合わせ楽しそうに会話を繰り広げている。だけど私はその光景をぽかーんと流すように見ていた。


全然頭に入ってこない。浮かぶのは信介の顔ばかりだった。


「ねぇ趙雲さん! 今キョチョって言いましたよね? 私の友達にもキョチョの呼び名が付いている人物がいるんです! 最近その人って……お店に来ています?」


「え? うーん、そうねぇ……お店には来ていないかもな。最近では、お台場で偶然に会ったんだ。可愛い双子を連れちゃってさ~

その女子たち、大喬と小喬ちゃんの格好をしていて、めちゃめちゃ可愛かったなぁ~僕ちん思い出しちゃうなぁ」


空を見上げ、回想しているようだった。