そりゃまぁ……いきなり言われたらビックリするよな。
大人しい雨花でさえ、こんなに大きい声が出てしまうくらいに。


でも、この反応を見る限りでは雨花は俺の告白を真に受けてはいるようだ。


それに引き換え……俺の頭の中はこんなことを考えちゃえるくらい冷静。


ここで断られたら、俺の脱童貞計画が台無しになってしまう。



俺がそんなことを懸念してるなんて知る由もなく。

驚きでポカンとなっていた雨花だったが、



「あの……わたしなんかで良ければ……」



真っ赤になりながらもおずおずと遠慮がちに頷いてくれた。


ヨッシャ!
とりあえずこれで無事、脱童貞計画への道が開かれたってワケだ。



あとは、如何に短時間で俺に心も体も許せるようになってくれるか……だな。



「ありがと。よろしくな」


真っ赤になった雨花の頭をポンと撫でながら浮かべた笑顔とは裏腹に、俺は頭の中でそんなことばかり考えていた。