だいすきのすき

あれから雨花と学校の玄関で別れた後。

雨花にもらったレポート用紙を使って、いつもなら絶対しないテスト勉強をしちゃったりなんかする。


一人で机に向かって勉強するなんて面白くないし嫌なのに。

きっとテストで平均点くらい出せば、雨花は喜んでくれると思ったらちょっと頑張ろうって気になった。




本当は点数が悪かったら、またそれを口実に追試の為とか言って勉強を教えてもらおうかとも思ったけど。



それよりも雨花に嬉しい顔をしてもらいたいって感じる俺の気持ちは……なんなんだろ。



口実だから結果なんかどうでも良かったけど、嬉しい顔をたくさんさせた方がきっと雨花との距離が縮まるはずだから。

その方が計画がスムーズにいって良いしな。



雨花のくれたレポート用紙を眺めながら俺はそんなことを考えていた。