どんだけ後悔しても、過去の行いは消せない。
だったら、
「代わりに殴ってやろうか」
「俺もやる ~」
分かりやすく体に覚えさせとくってのもアリだよな。
胸ぐらを掴んで拳を掲げた俺に便乗して、汰一も自分の拳同士をバンバン打ち付けあってる。
「なんでおまえらに殴られんだよ! それなら雨花に頼むわ!」
「優しい小西さんが出来ないってわかってるから言ってるんだろ」
「というワケだから小西さん。キミの彼氏ボコっちゃっうよー」
憂梧を探しに来たであろう小西さんは、俺らのただならぬ気配にビックリしたように目を見開いた。

