結局、1人で食べることにした。
うーん…
なんか味気ないなぁ…
ずっとみんなで食べてたからかな…
そう思うと泣きそうになった。
「おぃ」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
急に抱きしめられて
耳にささやかれた。
「なっ!なんで!?」
「なんでっつーか
おまえ、1人で食べるなよ」
「だって蒼月寝てたから!!」
「んまぁーそーだけどさぁ
あ、それくれ」
「え??これ??」
「おぅ」
「はぃ」
「ん…うまいな」
そういってくれたのは豆腐。
「豆腐好きなの?」
「うーん、特別好きなわけでも
ないが好きだぜ。
それより口移しがいいなー」
「な、なにが??」
「食べさせてくれるのもいいけど
口移しで食べさせてってこと」
「なっ!!ばかっ!!」
「可愛いやつめ」
「お世辞いいんでー!
ごはん持ってくる!!」
「逃げやがったな」
「あたりまえです
…てゆか逃げてません」
もう…この男は。
でも、無意識のうちに顔が
ほころんでいくのがわかった。


