頭がいいのか・・・。

少しだけ月野さんの株がアップする。

今度勉強、教えてもらおうかな?

だが次の言葉で、見事に打ち砕かれる。

「前に勉強を教えてもらおうと思った女子が、月野に話しかけただけで、拒絶」

ピシッと固まる身体。

「それからだ、誰も月野に話しかけなくなったのは」

「・・・・・・」

恐るべし、月野さん。

月野さんに目線だけ向けると、まだ窓の外を見ている。

そして、見えた。

月野さんの周りに、冷たいオーラが漂っているのだ。

なるほど。

あのせいで、誰にも話かけられなくなったのは。

この状況を打破できないか考えていると、

キーンコーン

予鈴が鳴ってしまった。

「ま、とりあえず月野には近づかないほうがいいぜ。じゃ!」

ますます、気になった。