「あっ、すいません。私、考え事していたので前がよく見えてなくて・・・?!」


 えっ、えええええ!!! 夢に出てきて王子様そっくり!!

 「どうかしましたか?」


 「いえ、本当にごめんなさい」


 「そんな、俺もよそ見してたから、ゴメンね、それじゃ。」


 バイバイと、私に手を振って去って行った王子様。

 
 でも、さっきの人うちの学校の制服を着てたような・・・。

 
 顔を思い出してうっとりしていた私は、自分が遅刻しそうなのを忘れかけていた。


 ふと、腕時計を見ると時刻は8時15分だったので、私は急いで学校に向かった。


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 チャイムが鳴る前に学校に着いた私は、教室に行き、自分の机でぐったりしていた。

 
 「か~なでちゃん、なんでそんなにぐったりしてるのかなぁ?」


 みさき
 「美咲、ちゃん付けプラスその喋り方やめて。」

 
 「今日の、奏は、いつもより冷たいね~。」

 
 「遅刻しそうになって、人にぶつかって大変だったんだから。」


 今、私と話しているのは、親友の星空 美咲 

 
 顔はそこら辺にいる女子よりはかわいいと思うけど


 考えることがほとんど子供レベルなので、

 
 内心ではあまりモテない。けど、外見ではモテる。

 
 キーン コーン カーン コーン

 
 ガラガラ  七瀬先生が教室に入ってきた

 
「お~い、みんな席に着け、HP始める前に、転校生を紹介するぞー。」

 
  皆がざわざわしてきた

 「入ってこい」 先生が呼んで入ってきたのは

 
 ?! えっ? 入ってきたのは朝、私がぶつかった男の人だった。