姐御な私と無口なアイツ。

一瞬、全ての音もなにも、聞こえなくなった。


感覚の全てに、あいつが、涼介が、いる。


「え……?」


一拍おいて、言われた意味を理解して、私は呆然とする。


涼介が私のこと、好き……?


どくどくと心臓が鳴り始め、涼介の頬も朱に染まる。


「……え、ちょっと、待って。本当に?私なんかを……?」


し、信じられなくて、言葉がつまる。


涼介はまだ赤い顔でこちらを見て、言った。


「……私“なんか”って、言うな」


いつも意味不明な涼介の言葉だけど、その言葉に込められた意味だけは、不思議とすっと入ってきて、私の目が見開かれた。


涼介が……私を……。


慌てて何かを言おうとしたのだけど、その前に何か大きな安心感が訪れて。


涼介を視界一杯に捉えたまま、私の意識は遠ざかっていった。