2年生になって数ヶ月が過ぎた。
クラスはなんとなくいい雰囲気だし、先生も良い先生で、何事もなく平穏な毎日が続いていた。
私、吉澤 胡桃は、中学でブラスバンド部に所属していた。
吹奏楽の大会を控え、ブラスバンド部顧問の宇佐美先生にも熱が入ってくる時期。
私たちは吹奏楽の大会でAを取ることを目標に頑張ってきていた。
これからも、大会に向けて頑張っていくつもりでいた。
私の中にはもう一つ目標があった。
それは、先輩たちの足手まといにはならない、ということ。
私はサックスを吹いていたが、他の同級生の部員より宇佐美先生に注意されるのが多かった。
特に、サックスを一緒にに吹いている果南先輩や佳乃先輩、明日香先輩にはいつも迷惑かけっぱなしだったからだ。
