「照れてないし!」
性格はともかく。
その自慢のルックスで女子を落とす。
正直、こんな奴のどこがいいのか
理解出来ない。
「好きなくせに」
「誰がアンタなんか」
「そう言う奴は意外と惚れてたり…」
「ありません!」
彼氏が顔だけなんて論外。
私の理想はカッコ良くて、優しくて―…
「そんな奴いるわけねえよ」
なんて考えていたつもりが、
声に出していたみたいで
オオカミくんが反応した。
ほっとけばいいものの、
私もつい反応してしまう。
「理想だもん」
「俺がいるじゃん」
「ただのオオカミじゃん」
恋がしたい。
私も女の子であって
そう想うのは日常だった。

