…そこはいつもの図書室だった。 窓からは、まだ少しチラチラと紅葉が見える。 (…ぁ。) そこには『慧』が居た。 熱心に本を読んでいる。 『慧…?』 呼んでみたけど、慧には私の声が聞こえていないみたいだ。 ふと、慧を見詰めていると、慧が本から目を離し外を眺めた。 その時…。 慧の綺麗な瞳から一筋の涙が落ちた。 そこで、私の夢が途切れた…。