「ど、どういう事?」

先生がマルの付いたテストを見て唖然とする

「こういう事ですが?」

ヒヨリが悪そうな笑みを浮かべる

「A評価ばかり」

マジか

まさかあの授業でA評価を取らせるなんて

「どうして⁈」

先生は全てのテストに目を通したが全てA評価だった様だ

ヒヨリはポケットに手を入れ教卓に座った

「僕は先生にこの生徒達がA評価を取れる事を見せに来ただけです」

生徒に向けて居た視線を先生に向ける

「どうしたらA評価を取れるか教えに来た訳じゃ無いんですよ」

ヒヨリは教卓から下りると「それじゃ」と言って教室を出ようとした

「待って」

が、先生に呼び止められる

先生が口を開く前にヒヨリが先手を打つ

「ちなみに僕のやり方はそう簡単に出来る事じゃありませんよ」

ヒヨリは背中越しに言うとヒラヒラと手を振って教室を出た