私たち兄弟は、すべての勉強を家庭教師に見てもらっていたから学校には通っていなかった。
まさみが町にある学校に通うことになったとき、私も行きたい!と駄々をここねたが、当然許されなかった。
私の一つ年下の弟も、私と一緒に勉強を見てもらうようになったら両親も驚いた。
何を学んでも私よりはるかに覚えが良い。それだけでなく、歳には見会わないような知識も豊富だ。本が大好きで、よく城の中の図書室にいるのはしっていたけれど、ここまでとは思っていなかった。
私と弟に対する先生の態度の違いは、幼い私を傷つけるのには十分で、それから時々抜け出しては丘へ行き、ぼんやりと景色を眺めることが多くなったのだ。
今思えば、そこで努力しないで逃げていたから劣等感も大きくなっていったのが理解できる。
そして、いつものように授業から逃げて一人で丘にいるときに事は起こった。

