地面を蹴る。彼女に迫る。
それに対し、彼女は動きについてこれないのか目を丸くして立っている。
そして彼女に一発パンチする。
さすがに顔にはしない。
腹を殴った。
すると瞬間
「え………、」
と彼女が声を漏らす。
だが、殴ってしまったものはどうしようもない。
腹だっただけでもいいと思ってもらわなきゃ。
ちなみに顔を狙わなかったのは、彼女が鬼で、傷が残らないと言っても、やっぱり女の子だから。
そう、女の子だから、
腹をなぐられた彼女は
「がはっっ」
と、言っておなかをおさえる。
だが、これで終わってしまうと戦場では生きていけない。
だから、そこを回し蹴り。
力加減はした。
ずいぶん軽くしたつもりだったのに……
飛んだ。
自分から驚いたような
「あっ…」
と、変な声が漏れる。
彼女が飛んだ方は本棚で、たくさんの本が落ちてくる。
そして、下敷きになった。
痛そーだなぁ、
と見ていた。
助けるつもりはなかった。
もし、気絶してなかったら起きてすぐ攻撃するはずだ。
待つ。
だが、こない。
え……?
まさか、一発目でもうだめだったとか………。
そして呆れたように真雄は言った。
「はぁ、僕をたおすんじゃないのか?」
訪ねてみる。
「………………」
無言。
答えない。やはり気絶してるか。
面倒だが僕は彼女の埋まっているほんの山をあさりだした。
いない。
あ、フェイクか。
そうおもった矢先。
「はぁぁあ!!!!」
と、いい声を出しながら蹴ろうとしている。
足は僕の顔面を狙っている。
…が、遅い。
その足の足首を僕は掴む。
「え……?うそ……」
彼女は言った。
そして彼女の足を、持ち上げる。
ただいま上下逆。
当たり前か、スカートがめくれないように必死で押さえている。
そのへんに全く興味がないが、
手を離す。彼女が落ちる。
「きゃあぁ、」
と、言った。
が、頭を打つ寸前、
姫だっこでキャッチ。
少し遊んだ。

