鬼セカイ



「作戦会議と言えばそうかもしれないけど。まぁ、とりあえず妖退治のことちゃんと話そうか。」
まとめるのが苦手なはずの僕はなぜか皆の前に立ち、ホワイトボードを使いながら説明(?)をしていた。


間。

「あ~えっと。特に決めることってないよね?」
決めることが思い付かない僕は言う。

すると紫鬼はえ?みたいなかおをして、
「攻撃のパターンや、攻撃体制は……?」
と、言う。

そして、
「よく聞かれるよ。それ。」
と、呆れた風に僕は言う。


「と、言いますと?」
紫鬼は本当に解らないんだろうか。

まぁ、いっか。面倒だけど説明しよう。

「紫鬼。こうゆう時はな、作戦なんてあまり細かく決めるもんじゃないんだよ。
そんなことをすれば互いに足を引っ張るから。」

ここまで言えば理解するよな?

だが、紫鬼の表情は変わらない。むしろ余計分からないようだった。


紫鬼は予想通り聞いてきた。

「え?どうして?」




なるほど、理解力が少し人より低いようだ。


一度ため息をつく。

「要するに。
作戦なんて決めると、戦場で迷うんだよ。
ああしなきゃ、こうしなきゃって決めたせいで。

それが足を引っ張るってこと。

それに、迷うと隙ができる。」


結局全部説明した。ちょっとの予定だったんだけどなあ。

すると、

「じゃあ、無計画ですか?」

あり得ない、と言いたそうな顔をして紫鬼が言ってくる。


しかたなく、と言うか、イヤイヤ答える。

「まぁ、うん。そうかな。」
無計画と言われると答えにくいから。


まだ、納得出来ないようだ。
紫鬼は口を開く。

「でも、ーーーー…」


「はぁ、お前は馬鹿か?」
すると、突然、遥が口を出した。

気づいた紫鬼は答えた。
「はい?馬鹿?誰がですか?」

少し怒り口調の紫鬼。
当たり前か。

「そう。馬鹿。もちろんお前がな。」
「それは、どうしてですか?」
冷めた目。

それにしても、気のせいかな。

紫鬼が遥に対してちょっと冷たいような……。

ま、遥も遥かな。

言い方とか。

色々。

でも、まぁ、正しいけど。紫鬼は馬鹿だ。

だって、まだ気づいてないもの。

作戦を考えることの出来ない理由の一つを


それは、

「相手の強さ。まだ、分かってないだろ?」
遥は言う。

あ、やっぱり、僕と同じこと考えてた。


紫鬼は
「あっ……」
何も言えなくなった。

「あ~、まぁ、要するに勝てるかどうかも分からないからさ。どうしようもないじゃん。理解できたか?紫鬼。」
僕は優しく言う。

「……はい。」

あ、この子以外と素直でいい子かも。

「話を戻すよ。」
こう言うと二人は僕の方を向いた。