「未来渡人(みらいとじん) 。僕が付けた名」
愛実は、感心する。
「その未来渡人は、このあとも、来るの?」
陽希は、首を振る。
「いや、午後5時ぐらいになったら、襲わない。大丈夫」
愛実は、ホッとした。
「ずっと、狙われていると思った」
「愛実。もう7時半だけど、大丈夫?」
愛実は、固まる。
「やばい、今日塾があるんだ!あと、30分しかない!陽希、明日」
愛実は、走って行った。
「うんって、もういない。 僕も帰ろうか」
陽希は、愛実の逆方向に歩いていた。
愛実は、塾が終わり、外は、真っ暗だった。
「暗い、変な人に話しかけられたらどうしよう」
塾に間に合わず、先生に、怒られ、罰で午後11時までやらされた。
「陽希と会ったせいでこんなことに」