「今日は楽しかったね、優叶。」 気づけばもうあたりは薄暗くなっていた。 3月のまだ少し寒い風が肌に当たる度に握っている手の暖かさを実感する。 後少しでこの手をはなさなくちゃならないと思うと少し寂しいけど時間はどんどん進んでいく。 「なぁ、佳歩。 もう少し、時間もらえるか?」