【悠斗said】 「・・・っはぁ、はぁっ」 見慣れた街を、ただひたすらに走る。 会いたい、今すぐ、彼女に。 走りながら俺は背中を押してくれた、幼馴染を思い出す。 ”サクラ” なんであの時、佳歩のことをサクラと思ったのかは自分でもよくわからない。 ただ、ネットの中で唯一俺に共感して自分の身のことのように考えてくれていたサクラは、 佳歩なんじゃないかと、あの瞬間、思った。