あたしは手元にある二枚のチケットを見る。 …十香さんは、悠斗と行くはずだった遊園地のチケットをあたしなんかにくれたんだ。 それに、 「佳歩ちゃんがどんな選択をしてもあたしは何も言わないから、佳歩ちゃんの好きにしていいよ」 あんなこと言われるなんて思いもしなかった。 あんなことを言える十香さんは、ほんとにかっこいいと思う。 でも、その相手にあたしはあまりにも不釣り合いだったんだ。 …ほら、だから今あたしの心の中にあるのは罪悪感ばっかり。