「上…ですか?」
よく、わからない
自分を上に見ることの意味とか、理屈とか
「多分、佳歩ちゃんにはそんなことないでしょ?
どんなに嫌われてる人でも自分よりしたに見ることなんてしないし、あの人よりはましだ、っておもったりなんかする?
あたしはそれをすることで自分を保ってた
あの子よりはましだって思い続けて自分が楽な道を選んでた。
それって、同時に自分より上のひとがいることを認めてることになるんだ。
だからね、絶対に一番にはなれないの。
あたしにとって、今の悠斗くんにとっての一番は佳歩ちゃんであたしは佳歩ちゃんよりも下にいる。
でもあたしより下の人だっている。
いまだってそう思ってる自分がいやで仕方ない。」

