帰り道、俺の頭の中はこの前十香が俺に言ったことでいっぱいだった。 「なあ、十香」 「ん?」 「この前言ってた受験おわってから話したいことってなに?」 俺がそう聞くと、十香は少しだけ、いつもより真剣な顔をした。 「…聞きたい?」 「あぁ」 俺の返事のあと、十香は「そっか」といって大きく一度深呼吸した。