「おめでと、十香」
俺は一言だけ祝福の言葉を言ったが実際とても嬉しかった。
でも、その裏で十香ともうすぐバスで会える日もなくなるんだ、という気持ちが生まれた。
「ありがとっ
悠斗くんにはすごく感謝してる!」
「え?」
十香に感謝されることなんてあっただろうか…?
俺が疑問に思ったのがわかったのか十香は続けて話し出した。
「ほら、悠斗くん、あたしより年下なのに分かんないとことか教えてくれたじゃんっ
悠斗くんが教えてくれたとこ、ほとんど出てたからびっくりしたんだよ」
確かに、ここで待ち合わせをしたとき何度か十香に問題を教えてと頼まれたことはあった。
そのついでにと思って他にでそうな要点は何ヶ所か教えておいたけど、まさかそこがほんとに出るとは思わなかった。

