この日あたしは初めて悠斗にこの街を離れることを話した。 本当は最後の最後まで言うつもりはなかった。 でも、このピンキーリングをもらってからじゃ遅いんだ。 今だって、嘘ついてでも別れようとしてるのに、 こんな大事なものもらってからじゃ、あたし悠斗と別れたくなくなる。 せっかく貫こうとしている決心が、緩んでしまう。