きっと悠斗は十香さんが大好きで十香さんは悠斗が大好きなんだ。


そう思うと、すごい罪悪感が生まれた。



「じゃあ、あたしそろそろ帰るね」



あたしはそう言って海岸を離れようとした。


「どこに帰るんだよ」


・・・そうだった。


帰る場所、ない。


あたしが黙っていると悠斗はため息をついた。