そんな二人を見てるとなんだかあたしの存在が邪魔な気がしたからこっそり離れると伊織と目があった。 あたしがアイコンタクトで”ファイトっ”と伝えるとうまく伝わったのか伊織は頷いた。 「うわっ」 一人教室へ向かっていると後ろから来た誰かにぶつかった。 「わりぃっ! 大丈夫か?」 そう言って手を差し伸べてきた人の顔を見るとあたしは硬直した。 いや、”あたしたち”と言ったほうが正しいのかもしれない。 「あ」 『あ』