学校についた後、あたしの頭の中は未だに動画のことでいっぱいだった。 「高橋…悠斗、か」 「かぁーほっ! なぁーに考えてんの?」 声がする方を見るとそこには親友の神崎伊織の姿。 伊織とは、2年前、あたしがこっちに引越してきた時に知り合った友達で今ではすっかり親友だ。 「なんだ、伊織か」 「なんだとは何よ ほんと酷いなぁー佳歩は」 伊織はそう言うと綺麗な栗色の長い髪をくるくると指でまきだした。