「あぁ、今日は会社の方に連絡して有給をとらせてもらった。 佳歩、久しぶりにどこか行きたいところはないか?」 昨日とは違い、またいつもの無愛想なお父さんに戻っていたが、その言葉から家族への思いがひしひと伝わってくる。 「そうなんだ! じゃあ…」 "あの街に帰りたい" そんな考えが一瞬浮かんだ。 でもそんなこと、言ったところで叶うわけもないしお父さんやお母さんを悲しませるだけのこと。 でも…行きたいところといってもこれといったところはおもいつかない。