アイノウタ~呪われたラブソング~




私たちの学校の視聴覚室は、普通の教室と同じ作り。



ただ、違うのは黒板の代わりに電子黒板が使われていること。



映像も写すことができる。




等間隔に並べられた席に、出席番号順に座っておけと体育教師に言われたので、私たちは窓際の席から順に、出席番号順に座っている。




「これから、どうなるの…?」



「なんで、せんせぇも市河さんも、安井さんに殺されたの?」



市河というのは、殺された女子生徒の苗字。


本名を、市河 清花(いちかわ さやか)という…はず…しっかりと覚えていないのは、8組もあるせいで、毎年のクラス替えをすると、ほぼ初対面の集まりになるから。






私は鮎川という苗字で、『あ』ゆかわだから、窓際の一番前の席。


視聴覚室から見える窓から、警察車両と救急車が入れ替わり立ち替わりしているのがわかる。


翔吾は、どうなったんだろうか…。


そんなことを考えいるうちに、体育教師が私を呼びに来た。





「鮎川。警察の人が事情を聞きたいそうだ。この隣の空き教室に行ってくれ」