アイノウタ~呪われたラブソング~





「鮎川…もしかして、倒れているのは樋川か?」




私たちが付き合っているというのは、割と有名な話で、知っている人は多い。




そして、安堵の涙を流しながら翔吾にすがりつく私に、体育教師は恐る恐る、と言った様子で声をかけてきた。




「早く、早く…先生!救急車を呼んでください!」




生きているのなら、早く治療をしなければ。



「お、おう」



体育教師は、戸惑いながらもあたふたと携帯を操作して、警察と救急車を呼ぶ。





やがて来た救急車に翔吾は連れて行かれた。




廊下では、担任も頭の取れた状態で死んでいるらしく、教室から廊下にかけて倒れている女子生徒とともに、何処かへ運ばれて行った。




そして、私たち無傷の生徒たちは、隣にある視聴覚室に連れて行かれた。