アイノウタ~呪われたラブソング~






うふふ…あはは…と笑いながら、梨沙はその身に大き過ぎるオノを投げ捨て、制服のポケットから小さなナイフを取り出した。





100均でも売っているような小さなナイフ。





銀色にその刃を煌めかせ、梨沙は逆手でその刃を剥き出しにした。





「あはっ!」





一際大きな声で笑って、止める間も無く梨沙は自らの腹部に一刺しする。





それから一度引き抜き、また刺す。



呪われていると言っても、痛覚はあるはずだ。





なのに、その迷いのない刃は、ザクッザクッと、歓喜に浸りながら梨沙の体に穴を開けて行く。



引き抜く度に、血が噴き出し、辺りを真っ赤に染め上げる。