私は、ゆっくりとオノを引きずって歩く梨沙を追い越して、翔吾に抱きつく。 『死』は怖い。 でも、それ以上に身近な人がいなくなる方が怖い。 『痛い』のは嫌い。 でも、それ以上に痛がっている人を見るのが嫌い。