「はぁ、はぁ、はぁ……何、あの夢…」
目を開ければ、見慣れた私の部屋の天井。
見渡せば、勉強机に本棚、自分の身長より少し低いぐらいの全身鏡…etc.
紛れもない、自分の部屋。
手は妙に汗ばんでいて、寝間着も汗を含んで体に張り付いている。
走っていないというのに、まるでマラソンで走った後のような疲労感と、息切れ。
夢の中のことを思い出すと、吐き気がする。
「いやだ、嫌だ嫌だ」
あれが、梨沙の愛する人?
それとも、恐怖が生んだただの夢?
予知夢にしか、思えない。
梨沙が、両手で大事に抱えていたのは、確かに___翔吾の頭だった。

