ふと、梨沙に視線を向ける。
「⁈」
そこには、天井から縄を垂らし、縄の輪っかの部分に首を突っ込み、恨めしそうに梨沙を見つめてる女性がいた。
首吊りの死体は、大分グロいんだよ。
とは、誰の言ったセリフだったか。
梨沙を見つめる眼球は、片方は目の穴から飛び出し、片方は収まってはいるものの、濁っていて、まるで人間のものとは思えない。
口元から舌がベロンと出ている。
体液という体液が、体から滴り、首は人間とは思えないほどに伸びてる。
怖いもの見たさに、視線が反らせない。
そして…その女は、ギョロリと動かせるはずもない眼球を動かして、私を見た。
そして、その口が動いて言葉を紡いだ。
「ネェ、アイノウタ…キイテヨ」

