アイノウタ~呪われたラブソング~





梨沙の視線の先を追って、私もそちらを見る。



……


何もない。



でも、視線を戻して梨沙を見れば、やっぱり梨沙はそちらを見て小刻みに震えてる。




「梨沙?」




「美紅、美紅には見えないの…?あれが…」



何のことなのか。



私には何も見えない。




「なに?何もいないよ?」




「い、いるじゃない……そこに……~が」



梨沙の言葉は最後まで聞き取れず、何がいるのか結局わからない。