梨沙の目の前に回って、何度も名前を呼ぶ。 まるで、梨沙は目の前にいるのに、全然違うところにいるかのように、反応がない。 「梨沙!梨沙!梨沙ってば!聞いてよ!」 教室で、叫んでる私は、みんなに注目されてる。 でも、今はそんなことに構ってる暇はない。 「梨沙‼︎」 一際大きな声で叫んで、梨沙の肩をがっちり掴んで揺さぶる。 すると、梨沙の目がギョロリと動いて。 反応があった。