少しだけ、不満げな顔を作りつつも、内心は眼福眼福〜と喜んでる。
「いつまで不満げな顔してんの?美紅」
私が本気で不満に思ってると勘違いしてる翔吾は、少し屈んで私の顔を覗き込んでくる。
「…ん!」
仕方ないからこれで許してやる、という意味で手を差し出せば
「はいはい」
と言って、繋いでくれた。
「美紅、いつも何の曲聞いてんの?」
ふと思い付いた質問を言っただけのようだが、少しだけ私はドキッとしてしまう。
普段聞いてるのは、とにかく色々。
それはもう、アニソンも聴くし、キャラソンも聴くし、ラブソングも演歌もj-popも…etc…。
アニソンもと言えば、大抵は少し引かれる…。
みんながみんなではないにしろ、オタク?みたいな目で見られる…。