アイノウタ~呪われたラブソング~




朝、起きて顔を洗って。



着替えを済ませて、朝食を食べて。



歯を磨いて、ぼーっとして。



いつも通りの日常に。


いつも通りの始まりに、私はホッと安堵の息を漏らす。



「行ってきまーす!」


いつも通り、お母さんに元気に挨拶して。



外に出れば、翔吾がいる。



「おはよ。美紅」


「翔吾!おはよう!」



ふと、CDのことを思い出してしまった。


「ねぇ、翔吾。CD、もちろん聞いてないよね?」


一応だよ?

私は翔吾を信じてる。

昨日、翔吾は私に聞かないって言ってくれた。


「もちろん、聞いてねぇよ」


安心させるようにニッと笑って、そう言ってくれた。


「よかった〜」